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支部長挨拶

関東支部長 藤本禮子
2014年から3年間、関東支部支部長として大任を務めさせていただいてまいりましたが、この度、2019年度までの3年間を支部長として2期目を勤めさせていただくことになりました。

新しい年度の1年目に、第15回音楽療法世界大会がつくば市で開催されます。この世界大会は関東支部が中心となって開催されます。

日本の音楽療法は欧米の音楽療法から知識や技術を学びながら、日本の文化・環境の中で日本らしい音楽療法に成長してまいりました。世界大会には世界各国の音楽療法士が集まり、研究発表もシンポジウム、ラウンドテーブル、口頭発表、ポスター発表、支部ブースそして支部パフォーマンスなどこれまでの国内学会では見られないほどの様々な形が用意されました。この大会は日本の音楽療法に新たな風と豊かな実りをもたらすだけではなく日本から世界に大きな刺激を発信する大会です。関東支部は、この世界大会開催の経験、世界大会から得た多くのことを生かしてゆかなければなりません。

私が支部長として第1期を勤めさせていただく際に、日本の音楽療法界の抱えている課題として、音楽療法士の職業的自立を掲げました。そしてその原因として日本の経済状況、音楽療法の社会的認知を挙げました。それらの課題はこれまでも多くの方々が取り組んできた課題であり、その解決は一朝一夕で達成できることではありません。音楽療法士の職業的自立には音楽療法の必要性が社会に認められること、そのためには音楽療法の普及活動とともに質の高い音楽療法の提供が必要です。これらの活動は多くの人が多くの場所で倦まずたゆまず続けなければなりません。

1期から取り組んできているこれらの課題解決への一つの方向として、これからの3年間関東支部で取り組みたいと考えていることを挙げさせていただきます。

1つは、支部内で開催される音楽療法研修・講習会についてです。関東支部では、都県別講習会が年間8回、年1の支部大会とそれに付随する講習会、年2回の研修委員会主催講習会、本部委託のLSC講習会など、他支部には類を見ないほど多く開催されています。関東支部独自の都県別講習会は、各都県の音楽療法士の意見が反映される身近な講習会として定着してまいりました。しかし、これらの講習会への参加、学びの共有・深化が限定的であるように思われます。より多く会員が広く参加され、互いに切磋琢磨しあい積極的に音楽療法を深め合う必要があり、その解決に向けた検討が必要です。

次に、今期に取り組みたいと考えていることは、世界大会のテーマにもありますように「音楽療法を次の世代に」です。先人たちが築き、担ってきた音楽療法を次の世代に渡していく事です。多くの先輩音楽療法士が創り上げた音楽療法を新しい感覚、考え、力を持つ次の世代に受け渡すことによって音楽療法は進化・成長するでしょう。そこには、音楽療法士の成長、音楽療法の広がりが期待できます。

関東支部で開催される多くの講習会に広い範囲の多くの会員が参加すること、また音楽療法を次世代に受け渡すことによって、質の高い音楽療法を社会に普及させる方法のひとつとして、「音楽療法士の連携」、「音楽療法士のネットワーク」を作ることをあげたいと思います。そのネットワークがどのようなサイズで、どのような活動をするものなのか、その利点と欠点などを含めて検討を始めたいと考えています。音楽療法士同士の関係が広がり、協力しあうことによって、音楽療法を深め合うことができます。そしてその関係の広がり・深まりが、音楽療法が社会に広がり、根付くことにつながります。

音楽療法士の職業としての成立に少しずつ光が見られてきてはいますが、まだ困難な状況が続いています。国や地域行政に働きかける事も必要です。学会本部の委員会ではそのための熱心な取り組みが続いています。しかしこの大きな課題を誰かに任せるのではなく、私たち一人ひとりができる事を仲間同士で話合い、協力し合って切り開いていくことが必要です。

引き続きこれからも会員の皆さまのお知恵とご協力をお寄せ下さいますようお願い申し上げます。                        
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